最初から読みたい方は
「さくらのぶらじゃぁ 初体験」、ようやく完成しました。
長かった~、なんでこんなにかかったんでしょう?(^^;
というわけで、これは小説の一番ラストの部分になりますので、最初から読みたい方は、
この小説の始まりのページに移動して、スクロールで一番下の文章から読み始めてください。
長かった~、なんでこんなにかかったんでしょう?(^^;
というわけで、これは小説の一番ラストの部分になりますので、最初から読みたい方は、
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さくらのぶらじゃぁ初体験 58
管理
エピローグ
その後、さくらのクラスでは体育の時間の度に着用率が上がり、数回もすると全員がブラジャーをするようになっていった。
一月が経った今では、他のクラスの女子にも波及し始めている。
そんなある日の、園美は会議に出ていた。
「報告を」
豪奢な革張りの椅子に腰を下ろし、短く言った。
「デパートやショップからの扱いの申し込みは順調に増えています」
専任の担当者の報告に満足そうに頷いた。
エピローグ
その後、さくらのクラスでは体育の時間の度に着用率が上がり、数回もすると全員がブラジャーをするようになっていった。
一月が経った今では、他のクラスの女子にも波及し始めている。
そんなある日の、園美は会議に出ていた。
「報告を」
豪奢な革張りの椅子に腰を下ろし、短く言った。
「デパートやショップからの扱いの申し込みは順調に増えています」
専任の担当者の報告に満足そうに頷いた。
さくらのぶらじゃぁ初体験 57
管理
「ほえぇぇ」
急に皆ながブラジャーをし出したのに驚いたのか、さくらがポカンと周囲を見ている。
「みなさん、昨日の発表を見ていてくださったんですね」
知世が言った。
昨日の発表──それは、大道寺グループが、少女向けの下着ブランドの立ち上げを宣言する内容だった。
知世が「一週間待って」と皆に伝えた期限をピタリと守り、園美とそのスタッフは、メーカーの製造部門や流通ルートを買収し、一週間で自社ブランドとして立ち上げてしまったのだ。
「ほえぇぇ」
急に皆ながブラジャーをし出したのに驚いたのか、さくらがポカンと周囲を見ている。
「みなさん、昨日の発表を見ていてくださったんですね」
知世が言った。
昨日の発表──それは、大道寺グループが、少女向けの下着ブランドの立ち上げを宣言する内容だった。
知世が「一週間待って」と皆に伝えた期限をピタリと守り、園美とそのスタッフは、メーカーの製造部門や流通ルートを買収し、一週間で自社ブランドとして立ち上げてしまったのだ。
さくらのぶらじゃぁ初体験 56
管理
「あ……あの……ちょっと待って頂けますか?」
ひとしきり、拍手が収まるのを待って、知世が切り出す。
皆の目が集中すると、知世はそれを見渡すように、
「母からの伝言なのですが、もし、ブラジャーが欲しいという方がいたら、一週間、待って頂くように、との事なのです。ですから千春ちゃんも一週間、待っていただきたいのですけれど……」
知世の伺う様な口調に、千春は、首を傾げた。
「なんで一週間なの?」
当然の疑問が口を突いて出る。それに対して、知世は、
「さぁ……私も詳しい事は………ただ、昨日、利佳ちゃんがブラジャーを買われた時、偶然、母から電話があって、いろいろと聞いていました。それで何かを思いついたみたいなんです。きっと、一週間待って、千春ちゃんの損になる事は無いと思いますわ」
と、いつもの慈母のような笑みを浮かべて言った。
「あ……あの……ちょっと待って頂けますか?」
ひとしきり、拍手が収まるのを待って、知世が切り出す。
皆の目が集中すると、知世はそれを見渡すように、
「母からの伝言なのですが、もし、ブラジャーが欲しいという方がいたら、一週間、待って頂くように、との事なのです。ですから千春ちゃんも一週間、待っていただきたいのですけれど……」
知世の伺う様な口調に、千春は、首を傾げた。
「なんで一週間なの?」
当然の疑問が口を突いて出る。それに対して、知世は、
「さぁ……私も詳しい事は………ただ、昨日、利佳ちゃんがブラジャーを買われた時、偶然、母から電話があって、いろいろと聞いていました。それで何かを思いついたみたいなんです。きっと、一週間待って、千春ちゃんの損になる事は無いと思いますわ」
と、いつもの慈母のような笑みを浮かべて言った。
さくらのぶらじゃぁ初体験 55
管理
タイと上着をとりあえず畳んでロッカーに置き、三人は互いを確かめるように見つめあう。
あの下には、見たいものが隠れているのが判っているからか、ハイネック姿になった三人を見る女のコ達の視線は熱気を増し、肌が痛いくらいだ。
知世がおなかの前で左右の腕を交差させ、中着の裾を掴むと、さくらと利佳もそれに倣った。
誰のものか、唾を飲み込む音がする。
さくらを見る知世の表情が、合図を求めているのが判った。
一瞬、「わたし?」と困惑した表情で知世を、利佳を交互に見るさくら。だが、二人から返ってきたのは、小さく頷く返事だけ。
さくらは少し当惑したが、どうやら覚悟を決めるしかないようだ。
タイと上着をとりあえず畳んでロッカーに置き、三人は互いを確かめるように見つめあう。
あの下には、見たいものが隠れているのが判っているからか、ハイネック姿になった三人を見る女のコ達の視線は熱気を増し、肌が痛いくらいだ。
知世がおなかの前で左右の腕を交差させ、中着の裾を掴むと、さくらと利佳もそれに倣った。
誰のものか、唾を飲み込む音がする。
さくらを見る知世の表情が、合図を求めているのが判った。
一瞬、「わたし?」と困惑した表情で知世を、利佳を交互に見るさくら。だが、二人から返ってきたのは、小さく頷く返事だけ。
さくらは少し当惑したが、どうやら覚悟を決めるしかないようだ。
さくらのぶらじゃぁ初体験 54
管理
翌日──。
「あー、おしかった」
さくらは満面の笑みを浮かべ、お弁当箱を閉じた。
美味しそうにお弁当を口に運ぶさくらは、知世にとって見ていて嬉しく、この昼食の時間は至福のひと時である。
「ふふ……おべんとう、ついてますよ?」
さくらの顔をずっと見ていた知世は、数刻前から唇の左端にご飯粒がひとつ、くっついているのに気づいていたが、当人は気づかないようだ。優しく指摘すると、伸ばした人差し指でそれを擦り取り、自分の唇に運ぶ。小さな一粒だが、それが心に満たすものは大きかった。
翌日──。
「あー、おしかった」
さくらは満面の笑みを浮かべ、お弁当箱を閉じた。
美味しそうにお弁当を口に運ぶさくらは、知世にとって見ていて嬉しく、この昼食の時間は至福のひと時である。
「ふふ……おべんとう、ついてますよ?」
さくらの顔をずっと見ていた知世は、数刻前から唇の左端にご飯粒がひとつ、くっついているのに気づいていたが、当人は気づかないようだ。優しく指摘すると、伸ばした人差し指でそれを擦り取り、自分の唇に運ぶ。小さな一粒だが、それが心に満たすものは大きかった。
さくらのぶらじゃぁ初体験 53
管理
どのくらい、そうして沈黙していただろうか。
『……ありがとう、利佳ちゃん。とっても参考になったわ。電話を知世に返してくれる?』
と、園美の声。どうやら羞恥の質問タイムは、これで終わりのようである。
「あ、はい……」
利佳は心底、ほっとしたため息を漏らした。
「知世ちゃん、電話もどしてって」」
そういって、携帯電話を持ち主に返す。受け取った知世が耳にあてるなり、
『知世? 悪いんだけど、今度は店員さんに変わって?』
と勢い込んで頼んでくる。
どのくらい、そうして沈黙していただろうか。
『……ありがとう、利佳ちゃん。とっても参考になったわ。電話を知世に返してくれる?』
と、園美の声。どうやら羞恥の質問タイムは、これで終わりのようである。
「あ、はい……」
利佳は心底、ほっとしたため息を漏らした。
「知世ちゃん、電話もどしてって」」
そういって、携帯電話を持ち主に返す。受け取った知世が耳にあてるなり、
『知世? 悪いんだけど、今度は店員さんに変わって?』
と勢い込んで頼んでくる。