今日はいちゃいちゃの日なの 17
「うん……」
フェイトも言って、振り返る。
なのはは、両手にひとつづつ持った皿をテーブルに置いた。配置は今朝と同じで、角を挟んで対角面を使っている。
それからおもむろに手を伸ばすと、スティックシュガーのような銀の包みを二つ、手に取った。辛味を増す調味料が詰まった袋で、子供用の甘口が、ひとつ入れると中辛、二つ入れれば辛口になる。
なのはは割りと辛めが好みなので、カレーを作った時は、いつもこの調味料を使っているから、フェイトもその挙措を特に気にしなかった。袋の封を切って、中身を片方の皿にふりかけたのも、いつもどおりだと思った。
フェイトも言って、振り返る。
なのはは、両手にひとつづつ持った皿をテーブルに置いた。配置は今朝と同じで、角を挟んで対角面を使っている。
それからおもむろに手を伸ばすと、スティックシュガーのような銀の包みを二つ、手に取った。辛味を増す調味料が詰まった袋で、子供用の甘口が、ひとつ入れると中辛、二つ入れれば辛口になる。
なのはは割りと辛めが好みなので、カレーを作った時は、いつもこの調味料を使っているから、フェイトもその挙措を特に気にしなかった。袋の封を切って、中身を片方の皿にふりかけたのも、いつもどおりだと思った。
今日はいちゃいちゃの日なの 16
頬を染め、ぽぅっとなのはに見とれていたフェイトの前に、ぬっと薄茶の球体が突きつけられた。
玉ねぎだ。
ひとつを受け取ると、続けてもうひとつ渡され、慌てて片方づつの手に持つ。
「ひとつはみじん切り、もうひとつは乱切りでお願いね」
一緒に作った事は何度かあるから知ってはいるはずだが、なのははきちんとオーダーを出した。
「うん……」
返事をしたフェイトは、玉ねぎの皮を剥いて白地を出すと、包丁で半分にして、まずは水にさらす。涙が出るのを防ぐためだ。
玉ねぎだ。
ひとつを受け取ると、続けてもうひとつ渡され、慌てて片方づつの手に持つ。
「ひとつはみじん切り、もうひとつは乱切りでお願いね」
一緒に作った事は何度かあるから知ってはいるはずだが、なのははきちんとオーダーを出した。
「うん……」
返事をしたフェイトは、玉ねぎの皮を剥いて白地を出すと、包丁で半分にして、まずは水にさらす。涙が出るのを防ぐためだ。