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さくらのぶらじゃぁ初体験 23

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 さくらは、前の姿見に写る自分を見た。
「うわぁ………」
 思わず、感嘆の声があがる。
 ほぼ「気をつけ」の姿勢で、まっすぐに立っているさくら自身が写っていた。ショーツと、胸の部分だけを、真っ白な布地に包まれ、かわいらしく刻まれたお臍が見えている。
 初めて見る、ブラジャーを着けた自分自身。
 正確には、セパレート形式の水着を持っているから、これに近い姿を自分で見たことはあるはずだ。
 けれど、これがブラジャーだと思うだけで、なんともいえない感動が湧き上がるのは何故なのだろう?
 入浴する前、脱衣所を兼ねている洗面台の鏡に、下着姿や裸の自分が写ったりするのを見ることがあるが、もちろん、こんな胸の高鳴りを覚えたことはない。
「うん……うんッ!……」
 誰に向かってでもない、けれど力強い相槌を打ちながら、さくらは姿見の中の自分に夢中だった。
 顔を寄せ、少し前かがみになって、頭を右や左に傾けて胸元を見ていたかと思うと、急に上体を起こし、腕を後ろに回すようにして、胸を姿見に向かって突き出し、ためつすがめつ眺めていた。
 かと思うと、突然にバンザイをし、頭の上の方で手首を掴んで、体操でもするように、身体を傾けたり、捻ったり──。
 そんな興奮状態のさくらを、知世は二歩ほど引いたところから、笑みを浮かべて見つめていた。
 瞳をキラキラと輝かせるさくらの表情は、見ていて見飽きる事がなく、幸せで胸躍るひと時だった。

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さくらのぶらじゃぁ初体験 22

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「……?どうか……されましたか?……」
「今のそれ、なんだか、びくってなっちゃうの……なんだろう?……」
 知世もさくらの指摘を不思議そうに訊いた。
 確かめるため、もう一度、掌で撫でる。今度は声が出ない。
 何度か撫で方を変えた知世は、掌の真ん中で乳首を擦ったとき、さくらが声を上げる事に気付いた。
 掌を膨らみの下へさげると、人差し指で、先よりもなお慎重に、やさしく乳首をくすぐってみる。
「ひゃッ……はうぅ……」
 さくらはたまらず声をあげ、もじもじと身体をくねらせ、腿をすり合わせる。なんだか、腰の奥がへんな感じで、じっとしていられない。
 さくらちゃんの乳首、大きくなっていますわ……
 知世は、指先が捉えた変化に気付いた。乳暈から微かに頭を出していた乳頭が、先ほどより少し大きくなって、突き出している。この突出が、撫でたときに掌に触れたのだろう。
 お母さまのおっぱいと、同じみたい……ですわね……
 さくらには話さなかった、園美の乳房を吸った時の記憶が知世の脳裏をよぎった。園美はこれを、おっぱいを赤ちゃんにあげたくなったサインだと言っていた。でも、さくらにはもちろん、赤ちゃんはいないし、木之本家では最年少。弟も妹もいないから、冗談でも赤ちゃんにおっぱいを吸わせた事などないだろう。

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さくらのぶらじゃぁ初体験 21

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「知世ちゃん?……」
「さくらちゃん……」
 肩越しに自分を見ているとろけるような笑みに、さくらは内心ドキドキしていた。鏡に写った、ほとんど裸の身体を見られているという実感が強くなり、恥ずかしくてたまらない。
 そんなさくらの戸惑う表情まで愉しんでいるかのような笑みを浮かべた知世は、口付ける程、耳たぶに唇を寄せると、微かな声で、
「触っても………よろしい……ですか?……」
 くすぐるような問いかけに、さくらは、こくんと唾を飲み込んだ。もちろん答えはNo。こうやって鏡越しに見られるのだって、今すぐに止めて欲しい。
 でも、さくらにはそれを口にする事が出来ない。
 もし嫌だと言ったら? 間違いなく知世は、触るのをやめてはくれるだろう。だが、さっきは散々に知世の胸を見つめ、触りまくった手前、自分が触られるのは嫌だなんて言えない。知世だって、触れた時には思わずうずくまってしまった程だ。恥ずかしかったに違いないのだから。
 何も答えないさくらを、知世はただ黙って鏡越しに見ている。答えを急くこともなく、押し付ける事もせず、ただ優しい笑みでさくらの表情を見つめている。

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さくらのぶらじゃぁ初体験 20

管理

「さくらちゃん……」
 しっとりとした声で知世はさくらの名を呼ぶ。
「な……なに?……」
 おどおどと問い返すさくら。知世はその答えに、両掌であばらの境目辺りをそぉっと撫でる。くすぐったかったのか、背中が軽く引きつるのが判った。
「ここのところ……よぉく見てくださいな……」
 囁くように言う知世の声に従い、俯いて知世の手の辺りを見る。
「……鏡の方をご覧になったほうが、判りますよ?……」
 優しく間違いを指摘すると、さくらは慌てて顔をあげ、鏡を見た。知世の掌が撫でているのは、ぽつんと刻まれた乳首の下、お腹と胸の境辺りだ。そこは平坦な肌が続くばかりで、何か変わったところがあるようには見えない。

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さくらのぶらじゃぁ初体験 19

管理

 そのまま無言の刻が流れる事、暫し。知世がゆっくりと脚を前に進め、さくらに半歩近づいた。反対の脚を進め、また半歩。不自然なくらい緩慢な動作で、さくらに近づいていく。
 もともと、間近に立っていたとはいえ、半歩づつ間を詰められれば時間がかかる。けれど、その時間がかえってさくらに対処を迷わせ、あっと思ったときには、もう息がかかるほどに詰め寄られていた。
 知世の両手がゆっくりと持ち上がる。「触るのかな?」とさくらは一瞬思ったが、そうではなかった。
 そっと、さくらの両肩に載せられる、知世の掌。
 どきん! とさくらの心臓が跳ねる。
 このまま、ぐっと引き寄せられて、キスされてしまうのでないか? という想像が一瞬、走った。テレビドラマなどではよくあるシーン。両肩に手を置かれ、見つめあい、次の瞬間には一気に唇が──
 だが、さくらが「キスはだめ」と言おうとした、まさにその瞬間。知世は右手だけをさくらの肩に残したまま、すっと時計回りにさくらの側面に回りこんだ。
 え? とさくらが思ったときには、もう背中に回られていた。知世の右腕がさくらの首筋に巻きついているところは、プロレスの技のよう。もっとも、絡みついた腕はすぐに解かれ、掌はとさくらの胸元を滑って、正面を向いていたときと反対の、右肩をホールドした。
 間髪をいれず、左の肩も押さえ込み、見た目、さくらの背中に止まった、蝶かなにかを思わせる姿勢だ。

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さくらのぶらじゃぁ初体験 18

管理

「あん……」
 皮膚感覚で異常を感じたさくらが、ちょっと慌てた声を出す。ハイネックと一緒に、下に着ている女児用のタンクトップがずり上がってしまったのだ。
 スカートとの間でお腹の部分の肌が露になり、ぽつんと窪んだお臍が、まるで踊るように右へ左へと動く可愛らしい様を、知世は瞳に焼き付けた。
 先に頭を通すつもりで、捲くりあげるハイネックの内側に両手を引き込んでいたから、この状態では何もできない。さくらは左手を急遽元に戻して、白い木綿の布地を思い切り引き下げてから、再びハイネックを捲り上げる。
 ブラジャーをつけるのだから、どうせこのタンクトップも脱ぐのに、いっしょくたに脱ぎ捨てるようなことをしないのが、いかにも女のコだ。
 やや苦労してハイネックシャツから頭を抜き取ったとき、またもタンクトップがめくり上がって、お腹から胸の下までが一瞬覗く。まだ袖から腕を抜かないまま、さくらはフリフリと腰を捻って、何とかそれを落とそうと試みる。その様子を知世はとろけるような笑みで見つめていた。

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明けましておめでとうございます

本年もよろしくお願いいたします。

なんとも執筆スピードが上がらないのが申し訳ないところです。
ISOYAMA SOFT(TM) さんところ宛の、ほんの短編のつもりではじめた、ぶらじゃぁ初体験が、なんと半年以上もかかってます。
ゆんゆんの小説が全然進んでないですし、2007年こそは、なんとかしたいです。

では、今年もよろしくお願いいたします。

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