さくらのぶらじゃぁ初体験 12
管理
躊躇いがちの手で胸元の白いタイを緩めると、その下のファスナーを指で摘んで引き下げる。それからセーラーの上着の裾を手を交差させて掴み、引き上げた。
少し苦労して抜いた長い黒髪を頭を軽く振って整え、脱いだ上着を畳んで足元に置く。
次は、学校指定のハイネックシャツだ。プリーツスカートの白との間でコントラストになっている濃紺の裾を掴む。
知世は、そこでちらとさくらを見た。瞬きすらも惜しむように見つめる視線が、「早く」と急かしている様にも感じられる。
そんなに見ないでください………
喉まで出かかった言葉を、知世は何とか飲み込む。それを言えば、今度はさくらも同じように言うかもしれない。着替えのお手伝いや、採寸にも影響がでるかもしれない。それが怖かった。
目をつぶり、思い切ってハイネックシャツを引き上げる。
知世は、学校の制服を着るときは、ジュニアスリップを愛用しているため、プリーツスカートに固定され、めくれあがって胸が見えてしまうような事はない。長い髪を頂く頭を、少し苦労して抜き、それから片方づつ袖を抜いて、先ほどの上着の上に置く。
躊躇いがちの手で胸元の白いタイを緩めると、その下のファスナーを指で摘んで引き下げる。それからセーラーの上着の裾を手を交差させて掴み、引き上げた。
少し苦労して抜いた長い黒髪を頭を軽く振って整え、脱いだ上着を畳んで足元に置く。
次は、学校指定のハイネックシャツだ。プリーツスカートの白との間でコントラストになっている濃紺の裾を掴む。
知世は、そこでちらとさくらを見た。瞬きすらも惜しむように見つめる視線が、「早く」と急かしている様にも感じられる。
そんなに見ないでください………
喉まで出かかった言葉を、知世は何とか飲み込む。それを言えば、今度はさくらも同じように言うかもしれない。着替えのお手伝いや、採寸にも影響がでるかもしれない。それが怖かった。
目をつぶり、思い切ってハイネックシャツを引き上げる。
知世は、学校の制服を着るときは、ジュニアスリップを愛用しているため、プリーツスカートに固定され、めくれあがって胸が見えてしまうような事はない。長い髪を頂く頭を、少し苦労して抜き、それから片方づつ袖を抜いて、先ほどの上着の上に置く。
さくらのぶらじゃぁ初体験 11
管理
「……ね……ねぇ……知世ちゃん……」
しばらくの沈黙の後、伏せていた顔を上げたさくらは、静かに切り出した。問いかけられて僅かに小首を傾げる知世に、ブラジャーの一枚を両手で前にかざすと、
「……これ、試しに着けてみない?……」
「は?」
言われた事が判らず、知世が問い返す。
「だから、試しに着けてみよう? それで、具合を見て、それから学校に着けていけるかどうか、考えようよ?……」
さくらの言葉に、知世は驚いた表情を浮かべた。だが、暫く考えて、やがて、もっともな事だと思った。
封を開けていないから当然だが、知世はまだブラジャーそのものを一度も身に着けていない。一度、着けてしまうと、顔を合わせるすべての人に「ブラジャーを着けた」事が判ってしまうのではないか? という根拠の無い不安があったからだ。
だが、園美は「初めては、こういうのが良いのよ」と言って選んでくれたのだから、もしかすると、「初めて用」というのは、着けている事が判らないように、何か工夫されているのかもしれない。
「……ね……ねぇ……知世ちゃん……」
しばらくの沈黙の後、伏せていた顔を上げたさくらは、静かに切り出した。問いかけられて僅かに小首を傾げる知世に、ブラジャーの一枚を両手で前にかざすと、
「……これ、試しに着けてみない?……」
「は?」
言われた事が判らず、知世が問い返す。
「だから、試しに着けてみよう? それで、具合を見て、それから学校に着けていけるかどうか、考えようよ?……」
さくらの言葉に、知世は驚いた表情を浮かべた。だが、暫く考えて、やがて、もっともな事だと思った。
封を開けていないから当然だが、知世はまだブラジャーそのものを一度も身に着けていない。一度、着けてしまうと、顔を合わせるすべての人に「ブラジャーを着けた」事が判ってしまうのではないか? という根拠の無い不安があったからだ。
だが、園美は「初めては、こういうのが良いのよ」と言って選んでくれたのだから、もしかすると、「初めて用」というのは、着けている事が判らないように、何か工夫されているのかもしれない。