さくらのぶらじゃぁ初体験 24
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一瞬の間。
「…………」
言葉も無く、触れるでもなく、ただ正面を向き合う二人。お互いに、お互いのブラジャー姿をじっと見つめる無言の時間──
「うふふ………」
「あはは………」
どちらから、というわけでもなく、笑みが浮かび、笑いあった。ほとんど変わらないはずなのに、裸の胸を見られたときのような恥ずかしさはなくなって、なんだか嬉しい気持ちが湧き上がる。
「さくらちゃん、とっても、可愛いですわ」
「そんな事ないよ。知世ちゃんの方が、すごくキレイで可愛いよ」
さくらの一種のクセ。自分が褒められると、ついそれを打ち消すような言葉を発してしまう。控えめな心が生み出す心理なのだろう。それが判っているから、知世はあえてそれ以上は言わない。
また、しばらく笑みを浮かべて、互いの下着姿を見つめあう。
均衡を破ったのは、さくらだった。
急に膝を折り、屈みこむ。床に積み重ねてある、制服をたたんで重ねた山を上から丁寧にどけていき、中着に指定されている濃紺のハイネックを取り出した。
「?」
不思議そうに見つめる知世にはお構いなしで、さくらはハイネックに頭を通し、片方づつ、高々と腕をあげて通すと、裾を引っ張って身につける。
一瞬の間。
「…………」
言葉も無く、触れるでもなく、ただ正面を向き合う二人。お互いに、お互いのブラジャー姿をじっと見つめる無言の時間──
「うふふ………」
「あはは………」
どちらから、というわけでもなく、笑みが浮かび、笑いあった。ほとんど変わらないはずなのに、裸の胸を見られたときのような恥ずかしさはなくなって、なんだか嬉しい気持ちが湧き上がる。
「さくらちゃん、とっても、可愛いですわ」
「そんな事ないよ。知世ちゃんの方が、すごくキレイで可愛いよ」
さくらの一種のクセ。自分が褒められると、ついそれを打ち消すような言葉を発してしまう。控えめな心が生み出す心理なのだろう。それが判っているから、知世はあえてそれ以上は言わない。
また、しばらく笑みを浮かべて、互いの下着姿を見つめあう。
均衡を破ったのは、さくらだった。
急に膝を折り、屈みこむ。床に積み重ねてある、制服をたたんで重ねた山を上から丁寧にどけていき、中着に指定されている濃紺のハイネックを取り出した。
「?」
不思議そうに見つめる知世にはお構いなしで、さくらはハイネックに頭を通し、片方づつ、高々と腕をあげて通すと、裾を引っ張って身につける。
「どお?」
さくらが唐突に訊いた。両手を大きく広げ、何かを受け止めようとするようなポーズ。
知世は、滅多に見せない困惑の表情を浮かべ、小首を傾げた。
愛らしい表情の少女が、濃紺の袖なしシャツ一枚で立っている。コントラストのためか、剥き出しの腕や、真っ白な女児用ショーツ、健康な肌色の腿が目立って、えっちな事この上ない。この状況で『どお?』と問われて、なんと返事をすれば良いのだろう。
迷っていると、
「どお? 着けてるの、判る?」
そう追加の問いかけをされて、知世はようやく意味を理解した。中着に指定されているハイネック越しに、ブラジャーを着けている事が判るかどうかを実際に試そうというのだ。
そういえば、この試着の目的は実際に着けてみて、どうするか考えるというものだったのを思い出した。いつの間にか、さくらにブラジャーを着けさせる事に主眼が置かれていた事を、知世は少し反省する。
気を取り直し、さくらに近づいた知世は、こころもち突き出されるようにされている胸に顔を寄せた。
目を凝らすようにして、さくらの胸を観察してみる。だが、そこにはいつもと変わりない、ごくごく緩やかなカーブがあるだけだ。
知世はブラジャーを着けるところも、その上から中着を着るところも見ていたから、この内側にブラジャーがある事は判るが、予備知識が無ければ、おそらく気づく事はないだろう。
「見たところ、判りませんわ」
顔を上げ、知世が答えると、さくらは姿見に視線を移し、身体を捻ったりして確かめている。
「そうだね。じゃあ、制服を着てるときは、これ着けているの判らないね」
自分に念を押すように言ったさくらは、お腹の前で腕を交差させ、ハイネックの裾を掴むと、一気に捲り上げた。先ほどと違い、躊躇いがまったく感じられない。
頭を抜き、袖に絡む紺の布地を手早く引き剥がして、再びブラジャー姿になると、ハイネックを軽く畳んで制服の上につくねる。
それから、鞄の方に手を伸ばした。
「今度は、何を着てみますの?」
知世が問うと、
「体操着。白いし、薄手だし、確かめておかないと」
言いながら、鞄から指定の体操着を取り出した。
「それでしたら………今度は私が着てみてもいいでしょうか?」
「ほえ?」
知世の提案に、さくらは首を傾げる。
さくらの鞄に体操着が入っているのは、家に着いたら洗うつもりだからだ。一方の知世は、帰宅時に体操着をメイドに渡してしまった。それはさくらも見ている。今頃は洗濯機の中だろう。
「ですから、さくらちゃんのを貸して頂けます?」
さくらが唐突に訊いた。両手を大きく広げ、何かを受け止めようとするようなポーズ。
知世は、滅多に見せない困惑の表情を浮かべ、小首を傾げた。
愛らしい表情の少女が、濃紺の袖なしシャツ一枚で立っている。コントラストのためか、剥き出しの腕や、真っ白な女児用ショーツ、健康な肌色の腿が目立って、えっちな事この上ない。この状況で『どお?』と問われて、なんと返事をすれば良いのだろう。
迷っていると、
「どお? 着けてるの、判る?」
そう追加の問いかけをされて、知世はようやく意味を理解した。中着に指定されているハイネック越しに、ブラジャーを着けている事が判るかどうかを実際に試そうというのだ。
そういえば、この試着の目的は実際に着けてみて、どうするか考えるというものだったのを思い出した。いつの間にか、さくらにブラジャーを着けさせる事に主眼が置かれていた事を、知世は少し反省する。
気を取り直し、さくらに近づいた知世は、こころもち突き出されるようにされている胸に顔を寄せた。
目を凝らすようにして、さくらの胸を観察してみる。だが、そこにはいつもと変わりない、ごくごく緩やかなカーブがあるだけだ。
知世はブラジャーを着けるところも、その上から中着を着るところも見ていたから、この内側にブラジャーがある事は判るが、予備知識が無ければ、おそらく気づく事はないだろう。
「見たところ、判りませんわ」
顔を上げ、知世が答えると、さくらは姿見に視線を移し、身体を捻ったりして確かめている。
「そうだね。じゃあ、制服を着てるときは、これ着けているの判らないね」
自分に念を押すように言ったさくらは、お腹の前で腕を交差させ、ハイネックの裾を掴むと、一気に捲り上げた。先ほどと違い、躊躇いがまったく感じられない。
頭を抜き、袖に絡む紺の布地を手早く引き剥がして、再びブラジャー姿になると、ハイネックを軽く畳んで制服の上につくねる。
それから、鞄の方に手を伸ばした。
「今度は、何を着てみますの?」
知世が問うと、
「体操着。白いし、薄手だし、確かめておかないと」
言いながら、鞄から指定の体操着を取り出した。
「それでしたら………今度は私が着てみてもいいでしょうか?」
「ほえ?」
知世の提案に、さくらは首を傾げる。
さくらの鞄に体操着が入っているのは、家に着いたら洗うつもりだからだ。一方の知世は、帰宅時に体操着をメイドに渡してしまった。それはさくらも見ている。今頃は洗濯機の中だろう。
「ですから、さくらちゃんのを貸して頂けます?」