さくらの恋人候補生 9
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さくらはいったい何をしているのだろうか?
背中に圧し掛かり、相手のお腹と胸に手を回して抱きすくめ、腰を振る。しかも舌を出しての速い息 ── そう、これは犬だ。犬が交尾をするときのそれだ。さくらは、それを真似ているのだ。
ゆっくりだった動きがまた早くなる。耳に吹きかける息づかいが激しくなり、知世のお尻に打ち付けられる細腰が貪るように容赦のないものになる。けれどさくらは、そうしながらも知世の様子に細心の注意を払っていた。
……うん……本当に、あんまり怖そうじゃなくなってる……。
この「後ろから」をし始めた頃を思い出して比べると、強張った感じが抜け、身を任せている様に思える。
知世の夢の中でも、こんな風に自分が後ろからしていて、それで知世が怖さを感じないなら、さくらにとって嬉しいことだ。
そもそも、この「後ろから」のきっかけを作ったのはさくらだった。
さくらはいったい何をしているのだろうか?
背中に圧し掛かり、相手のお腹と胸に手を回して抱きすくめ、腰を振る。しかも舌を出しての速い息 ── そう、これは犬だ。犬が交尾をするときのそれだ。さくらは、それを真似ているのだ。
ゆっくりだった動きがまた早くなる。耳に吹きかける息づかいが激しくなり、知世のお尻に打ち付けられる細腰が貪るように容赦のないものになる。けれどさくらは、そうしながらも知世の様子に細心の注意を払っていた。
……うん……本当に、あんまり怖そうじゃなくなってる……。
この「後ろから」をし始めた頃を思い出して比べると、強張った感じが抜け、身を任せている様に思える。
知世の夢の中でも、こんな風に自分が後ろからしていて、それで知世が怖さを感じないなら、さくらにとって嬉しいことだ。
そもそも、この「後ろから」のきっかけを作ったのはさくらだった。
クラスメイトが飼っている犬。さくらは何度かその犬をシャンプーさせてもらった事がある。
黄金色の長い毛を持つレトリバー。男のコで体重は標準よりかなり重く、40kgを超える。さくらと比べても、ウェイト/パワー共に上回っていて、もし、普通の犬のように洗われることが好きでなかったら一苦労だったに違いない。だが、そのコはおとなしくシャンプーさせてくれる上、なかなかに人懐っこく、さくらもそのコが大好きだった。
とある日曜日。そのコをシャンプーさせてもらう約束を取り付けたさくらは、当然のように知世に一緒に行こうと声をかけた。理由はごく簡単なもので、側にいてほしかったから。肌の味を覚えてからというもの、さくらは知世が傍らに居ないと妙に寂しさを感じる。一種の禁断症状だ。日曜日に丸一日会えないと思うと、耐え切れないほどだった。
だが、一緒に居たいという強い気持ちが、知世の様子が普段と違う事を見落とさせた。
さくらが何かをするときは、必ずビデオカメラを手に、目を輝かせて撮影に興じる知世なら、『さくらちゃん、わんちゃんを洗うの巻』とタイトルをつけて、一瞬も逃すまいとするはずなのに、さくらに誘われるまで自らそれを撮りたいと言い出さなかった。今、考えて見ると、これが最初の兆候だった。
知世の手を引き、クラスメイトの家を訪れたさくらは、押し倒さんばかりに飛びついてきた彼を抱きしめて、くすぐったそうに頬を舐めさせた。
知世は、さくらの後ろからその様子を撮影していたが、妙に距離を置いていた。その事に気づかなかったさくらは、ワンピースを脱ぎ、多少濡れても構わないTシャツと、ショートパンツの姿になると、首輪を引っ張って彼を浴室に連れて行った。
何度かやって手馴れているのか、シャワーで全身を濡らし、犬用シャンプーをたっぷり掌にとって、全身に擦り込み、両手を揉むように泡立てる。開け放ったドアから、その様子を撮影している知世ににっこりと微笑むと、知世も笑顔を返した。だが、もっとよく観察していれば、いつもと違い、ぎこちない作ったような笑顔だという事に気が付いたかもしれない。
知世は気持ちが悪かった。まるで全身が心臓になってしまったように、ドキドキしていた。脈も速く、全力で走った後のよう。胸からお腹が、まるで石を入れられたように重い。無意識にスカートにこすり付けた左の掌は、じっとりと汗をかいていた。
混乱しながらも、大好きなさくらに心配をかけまいと、自分の身体を何とか制御しようとしたが、そのときの知世には自分でも原因が判っていなかった。
洗われながら、レトリバーはじっと知世を見つめている。
「今日はおとなしいね~」
さくらが言った。今までに何回かシャンプーしてあげたときは、首を持ち上げてにおいをかいだり、急に向きを変えてみたりとあまり落ち着かなかったのに、この日はおとなしかった。後になって考えると、じっと知世を見つめていたから、おとなしく感じたのだろう。
何しろ長い毛の大型犬。けっこう大変な作業だ。さくらは時々手の甲で額をぬぐったりしながら、洗い続ける。結構楽しく、鼻歌も混じる。時々、知世の方をみて、そこにいて、自分の方を見てくれている事に満足げな笑みを浮かべたりした。
人間のシャンプーよりはかなりかかったが、全身を洗い終えると、今度はシャワーで洗い落としていく。
「はい、おしまいだよ~」
言ったさくらは、後退るようにバスルームを出て様子見る。身体を濡らされた犬は、当然のようにある行動をとる。身体をプルプルと激しく震わせて、水分を弾き飛ばすのだ。
「ひゃ!」
思わずさくらが腕で顔を庇う。離れたとはいえ、やはり大型犬のプルプルはかなりの水滴が飛んで来た。それから彼専用に定められているバスタオルを両手に拡げ、来るように呼んだ。
ゆっくりとバスルームから歩み出て来た彼を包み込み、拭いてあげようとした、そのとき。
「あ………ちょっと!……ダメ!そっちいっちゃ!」
さくらが思わず叱責の声をあげる。彼は拭いてくれてるさくらを無視するかのように、まだ濡れた身体で歩いて行こうとした。
「まだ濡れてるから、ダメぇ!」
そう言って首輪を掴み、引き戻そうとするさくらだが、パワーのカードを使ってない今の状態では彼のほうが力が強い。
「と、知世ちゃん!とめてぇ!」
殆ど引きずられながら、さくらは助けを求めた。知世が一緒になって引っ張ってくれるか、前に立ち塞がってくれることを期待したのだ。
だが、知世は動けなかった。下から見上げているのに、射すくめる様な瞳に言いようの無い恐怖がわきあがる。思わず知らず、一歩後ろに下がる。それが出来たことの全てだった。
「わふッ!」
彼は後脚で床を蹴り、知世に踊りかかった。まさに全身を使ったボディ・プレス。ひとたまりもなかった。
黄金色の長い毛を持つレトリバー。男のコで体重は標準よりかなり重く、40kgを超える。さくらと比べても、ウェイト/パワー共に上回っていて、もし、普通の犬のように洗われることが好きでなかったら一苦労だったに違いない。だが、そのコはおとなしくシャンプーさせてくれる上、なかなかに人懐っこく、さくらもそのコが大好きだった。
とある日曜日。そのコをシャンプーさせてもらう約束を取り付けたさくらは、当然のように知世に一緒に行こうと声をかけた。理由はごく簡単なもので、側にいてほしかったから。肌の味を覚えてからというもの、さくらは知世が傍らに居ないと妙に寂しさを感じる。一種の禁断症状だ。日曜日に丸一日会えないと思うと、耐え切れないほどだった。
だが、一緒に居たいという強い気持ちが、知世の様子が普段と違う事を見落とさせた。
さくらが何かをするときは、必ずビデオカメラを手に、目を輝かせて撮影に興じる知世なら、『さくらちゃん、わんちゃんを洗うの巻』とタイトルをつけて、一瞬も逃すまいとするはずなのに、さくらに誘われるまで自らそれを撮りたいと言い出さなかった。今、考えて見ると、これが最初の兆候だった。
知世の手を引き、クラスメイトの家を訪れたさくらは、押し倒さんばかりに飛びついてきた彼を抱きしめて、くすぐったそうに頬を舐めさせた。
知世は、さくらの後ろからその様子を撮影していたが、妙に距離を置いていた。その事に気づかなかったさくらは、ワンピースを脱ぎ、多少濡れても構わないTシャツと、ショートパンツの姿になると、首輪を引っ張って彼を浴室に連れて行った。
何度かやって手馴れているのか、シャワーで全身を濡らし、犬用シャンプーをたっぷり掌にとって、全身に擦り込み、両手を揉むように泡立てる。開け放ったドアから、その様子を撮影している知世ににっこりと微笑むと、知世も笑顔を返した。だが、もっとよく観察していれば、いつもと違い、ぎこちない作ったような笑顔だという事に気が付いたかもしれない。
知世は気持ちが悪かった。まるで全身が心臓になってしまったように、ドキドキしていた。脈も速く、全力で走った後のよう。胸からお腹が、まるで石を入れられたように重い。無意識にスカートにこすり付けた左の掌は、じっとりと汗をかいていた。
混乱しながらも、大好きなさくらに心配をかけまいと、自分の身体を何とか制御しようとしたが、そのときの知世には自分でも原因が判っていなかった。
洗われながら、レトリバーはじっと知世を見つめている。
「今日はおとなしいね~」
さくらが言った。今までに何回かシャンプーしてあげたときは、首を持ち上げてにおいをかいだり、急に向きを変えてみたりとあまり落ち着かなかったのに、この日はおとなしかった。後になって考えると、じっと知世を見つめていたから、おとなしく感じたのだろう。
何しろ長い毛の大型犬。けっこう大変な作業だ。さくらは時々手の甲で額をぬぐったりしながら、洗い続ける。結構楽しく、鼻歌も混じる。時々、知世の方をみて、そこにいて、自分の方を見てくれている事に満足げな笑みを浮かべたりした。
人間のシャンプーよりはかなりかかったが、全身を洗い終えると、今度はシャワーで洗い落としていく。
「はい、おしまいだよ~」
言ったさくらは、後退るようにバスルームを出て様子見る。身体を濡らされた犬は、当然のようにある行動をとる。身体をプルプルと激しく震わせて、水分を弾き飛ばすのだ。
「ひゃ!」
思わずさくらが腕で顔を庇う。離れたとはいえ、やはり大型犬のプルプルはかなりの水滴が飛んで来た。それから彼専用に定められているバスタオルを両手に拡げ、来るように呼んだ。
ゆっくりとバスルームから歩み出て来た彼を包み込み、拭いてあげようとした、そのとき。
「あ………ちょっと!……ダメ!そっちいっちゃ!」
さくらが思わず叱責の声をあげる。彼は拭いてくれてるさくらを無視するかのように、まだ濡れた身体で歩いて行こうとした。
「まだ濡れてるから、ダメぇ!」
そう言って首輪を掴み、引き戻そうとするさくらだが、パワーのカードを使ってない今の状態では彼のほうが力が強い。
「と、知世ちゃん!とめてぇ!」
殆ど引きずられながら、さくらは助けを求めた。知世が一緒になって引っ張ってくれるか、前に立ち塞がってくれることを期待したのだ。
だが、知世は動けなかった。下から見上げているのに、射すくめる様な瞳に言いようの無い恐怖がわきあがる。思わず知らず、一歩後ろに下がる。それが出来たことの全てだった。
「わふッ!」
彼は後脚で床を蹴り、知世に踊りかかった。まさに全身を使ったボディ・プレス。ひとたまりもなかった。
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ジャンル : アダルト
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こんにちは
http://jump.sagasu.in/goto/bloog-ranking/でブログが紹介されていたので、見に来ました。またきま~す。ではでは(^^)ノシ
ありがとうございます。
> BATTさん
コメントありがとうございます。
こちらで扱っている「ゆんゆん☆パラダイス」や、CCさくらの「さくら×知世」がお嫌いでなかったら、またいらしてくださいね。
コメントありがとうございます。
こちらで扱っている「ゆんゆん☆パラダイス」や、CCさくらの「さくら×知世」がお嫌いでなかったら、またいらしてくださいね。