【ブログ版】ゆんゆんが大好き

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「中でせーえき出せれば、それでいいってコトアルね？　それが出来るから、ゆんのカラダでもガマンしてやるってことアルね？」
　なんでそうなるの！？
　まるで、なんでも反対の某野党のような受け取り方に、睦月は思わず突っ込みそうになる。だが、確かに慌てたコトもあって、この言い様は、膣内射精さえ出来れば、あとはどうでもいいととも取れる事に気がついた。
「ち……違うよ！……中でしたいのは、ゆんゆんの中がとっても気持ちイイからだよ……ガマンなんて全然……」
「中は気持ちイイから、ひんそーなそと見はどーでもイイって事アルね？」
　ゆんなからいちいち返ってくる自虐的な反駁に、睦月は言葉を失った。
　これは、本当にオナニーをやってみせないと収まらないかも……
　睦月の中で、嫌な確信が頭を持ち上げる。
　やらないでいる事を、自分に魅力が無いからだと結論づけてしまったゆんなの誤解を解くには、やはりやってみせるしかないのだろうか？
　避けたい、それだけは避けたい。
　でも、ゆんなに誤解を与えたままというのはもっといけない気がする。
　特に、「魅力が無いと思っている」と思われているというのはまずい。これを放置したら、ふたりのヒビは決定的になりそうだ。
　この際、恥ずかしいのは置いておき、ゆんなの希望どおりにするしかない。
　考えてみれば、ゆんながオナニーをスルところは、何度か見せてもらっているのだから、自分が見せないのは不公平というものだ。
　自分を納得させようと、頭の中で理屈を捏ね回す睦月。
「やっぱり………」
「わーッ！　判った。判ったよ！」
　睦月が心の葛藤にけりをつけている間の沈黙の意味を誤解して、何か言おうとしたゆんな必死に制する。
「判ったって、なにがアルか？」
「とにかく、そこに寝てよ」
　憮然とするゆんなに、睦月は自分のベッドを指して言う。
「…………」
　どうやら、「寝ろ」という指示を、なにかされるのでは？　と誤解しているようだ。拒否の色をありありと浮かべるゆんなに、
「ゆんゆんのハダカ、見せてもらって、自分でスルから。だからそこに寝て。それで、あの写真みたいなポーズとって」
「…………」
　ゆんなは、黙ったまま、睦月を見つめた。その瞳には、明らかに胡散臭いものを見るような様子が伺える。
　うまい事言っておいて、ベッドに横になった途端、襲い掛かってくるかもしれない。体格的に小さなゆんなは、組み敷かれたらひとたまりもなく犯されてしまう。
　実際には、敏捷なゆんなを睦月が捕まえて組み敷くなんて無理な話だ。それに、そもそも睦月は無理矢理犯すなんて事の出来る性格ではない。
　だが、今現在、ゆんなの中では、睦月は可愛い恋人が居るというのに、そのカラダに満足せず、いやらしい写真集を見たりする性欲魔人である。気を許せば、たちまち毒牙にかかってしまうと、警戒を怠らない。
　いや、その逆で、魅力のないハダカへの嫌がらせとして、隠しておいたえっちな写真集を出してきて、そっちでオナニーするつもりかもしれない。そうなったら、ハダカまで見せた自分があまりに惨めだ。
　もしも、そういう事になった時は、思いっきり引っかいて、噛み付いて、ボコボコにしてやろうと、ゆんなは心に決めた。
　さっさと始めろと言っていた割には、黙ったまま、何か考えているゆんなに、睦月がそろそろ何か声を掛けようかと思い始めた頃、容量少な目の脳みそでこの後に展開される事態をシミュレーションする作業をようやく終えたらしく、おもむろに右膝からベッドの上に乗り上がった。
　続けて左膝をベッドに乗せると、膝立ちのまま、ズリズリといざって睦月の正面に移動し、右手をベッドに突いてお尻をシーツに落とす。
　脚を片方づつ、どんと前に投げ出し、不貞寝をするように背中をベッドに叩きつけ、最後に両手を左右に拡げて着地させた。
　これ以上ない、見事な大の字。羞恥心を全く感じない、非常に投げやりな態度である。