【ブログ版】ゆんゆんが大好き

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　睦月は大慌てで居住まいを正して正座になり、更に前屈みになって、股間のきかん棒を隠そうとした。
　その挙措が、ますますゆんなの怒りに油を注ぐ。
「なにグズグズしてるアル？　さっさと脱いで、オナニーはじめるアル！」
「……いや……ちょっと……」
　前屈みのまんま、なんとかゆんなをなだめようと試みる睦月ではあるが、その姿勢がかえってゆんなの怒りを買っている事には気付いていない。
「オナニーするから、ハダカ見せろって言ったの睦月アル！　ゆんはハダカになったアルのに、やらないつもりアルか！？」
「いや……だから……それはね……」
　確かにおっしゃる通りだ。言うには言ったが、目の前でオナニーして見せろという無謀な要求を引っ込めさせる為の方便であって、目的ではない。目的ではないから、実際に裸になられると、非常に困るのだ。
　なんとかゆんなを宥めようと無駄な抵抗を試みる睦月に、ゆんなは急に1オクターブほど低い声で、
「それとも、できないって言うアルか？……」
　その声音に危険なものを感じ、睦月は下がれないベッドの上で、なんとか後ろに下がろうとした。
「できないアルね？　やっぱりゆんのハダカじゃ物足りないアルね？」
　ゆんなは、自分の中の結論を、睦月にぶつける。
「ち……ちがうよ！……そんな事ないよ……」
「じゃぁ、なんでヤらないアルか？」
「う……」
　そう正面切って聞かれては答えに窮する。何と言ったものか困り果て、黙りこくってしまう睦月の態度が、ますますゆんなに確信を強めてしまう。
「やっぱりゆんのハダカじゃ物足りないって事アルね……」
「ち……ちがうよ！……ホントに違う……」
「違うっていうなら、ゆんのハダカでオナニーしてみせるアル！」
「…………」
　なんとかゆんなの誤解を解こうと睦月は脳細胞をフル回転させて、状況打破の方法を考えた。だが、焦っている事もあってか、うまい言い様も、方法も浮かんで来ない。その結果、しどろもどろになる対応が、ますますゆんなの誤解を深めていく。その事は睦月にも判っているのだが、判っているからと、すぐに妙案が浮かぶ訳でもなく、どんどん負のスパイラルに陥っていった。
「どうしたアルか？　やっぱりゆんのハダカじゃ、物足りなくってオナニー出来ないって事アルか？」
　ゆんなは、自分で言っていて胸が痛かった。もし、「そうだ」と言われたらと思うと、涙が出そうになる。何がなんでも「違う」と言って欲しかった。でも、実際に睦月がさっきから「違う」と言っているのは信じられなかった。何だか言い訳じみているように感じられてならない。
　複雑な乙女心に、意地も加わって、ゆんなも引っ込みがつかなくなっているのだ。
「……えっと……だから……その……」　
　なおも、何か言いつのろうとした睦月は、ゆんなの目頭に僅かに浮かぶ涙にハッとした。
　『ゆんのハダカじゃ、物足りない』
　そういえば、先ほどからゆんなはこの台詞..を繰り返している。となると、もしかしてゆんなは大変な誤解をしているのではないだろうか？　と気がついた。
　睦月が先ほどからオナニーを拒んでいるのは、ゆんなに魅力が無いからではない。自分の手なんかより、ゆんなの柔らかくて熱い膣内の方がはるかに気持ちよく射精できるからだ。
　それに、おちんちんをシコシコ擦っている恥ずかしいトコロを、好きな女のコに見られるのなんて、恥ずかしくてたまらない。
　だから、何とかしてゆんなにオナニーを諦めさせて、普通のセックスに持ち込もうとしていたのだが、どうやらそれが完全に裏目に出てしまったらしい。
「ゆんゆん……ホントに違うんだよ……ボクは普通にゆんゆんの中でしたいだけで……ゆんゆんのハダカが物足りないとか、そんな事、全然思ってないよ……」
　必死に言い訳を試みるが、これがかえって事態を悪化させた。