彼女とえっちができた理由 2
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2階の廊下を一番奥まで進み、そこであたしは自分の部屋に背を向けた。
コン、コン、コン。
小さく、小さくと自分に言い聞かせてノックをする。もし、部屋の主が寝ていたら、このノックには気付かないだろう。
「はい?」
声がした。
耳を澄ましていなければ、間違いなく聞き逃すような、小さな返事。
あたしは、ノブを握ると、音を立てないようにそっと回してドアを開けた。でも、細くしか開けない。
「あたし……」
2階の廊下を一番奥まで進み、そこであたしは自分の部屋に背を向けた。
コン、コン、コン。
小さく、小さくと自分に言い聞かせてノックをする。もし、部屋の主が寝ていたら、このノックには気付かないだろう。
「はい?」
声がした。
耳を澄ましていなければ、間違いなく聞き逃すような、小さな返事。
あたしは、ノブを握ると、音を立てないようにそっと回してドアを開けた。でも、細くしか開けない。
「あたし……」
顔を半分だけ入れて、そっと伺う。
修ちゃんは机に向かっていた。机の上には、ノートと教科書、参考書が並んでいる。椅子を少しだけ回し、身体だけ捻って、こっちを見ている。
「……いい?」
「うん、いいよ……」
修ちゃんも判ってるのだろう。あたしの、小節にすらなってない問いにOKをだしてくれた。あたしは出来るだけ静かに、部屋の中に入る。
後ろ手にドアを閉め、そっと鍵をかけた。
「……勉強……どお?」
努めて平静なつもりでそう聞く。声が裏返ったりしたら、恥ずかしい。
「なんとか……果林ちゃんこそ、どうなの?」
「今日の分はおしまい。明後日からはバスケ部も休みだし……エンジンかけなくちゃ……」
言いながら、あたしは修ちゃんのベットに腰を下ろした。
「ふうん……」
そう言った修ちゃんは、しばらくシャーペンを走らせていた。
あたしも何も言わない。石油ファンヒーターだけが低く唸る、静かな部屋。
ややあって、修ちゃんがノートを閉じた。スタンドの灯りを落とし、椅子から立ち上がると、ゆっくりとあたしの隣りに座った。見上げると、優しい目であたしをみつめている。
とく、とく、とく
心臓がドキドキするのが自分でも判った。
修ちゃんを見て、微笑んだ。引きつってないといいけど……。
膝の上に置いた、あたしの手を包み込むように、修ちゃんの手が重なる。
「いい……の?」
そう聞かれた。あたしは、小さくだけどはっきりと頷いた。
「しゅ……修ちゃんの……ジャマじゃ……なければ……」
「ジャマなんて事、全然ないよ」
修ちゃんの声に、あたしはゆっくりと顔をあげた。
そこには、優しく見つめる修ちゃんの顔。
あたしはそっと目をつぶる。それが合図になる。
閉じていても、気配でわかる。ゆっくりと顔を寄せてきている。寸前でちょっと躊躇うように止まった。鼻の下にかかる、温かな吐息。
そっと、遠慮がちにあたしの唇に重なる、修ちゃんの唇。優しい性格そのまま、柔らかく重なって来るのがたまらない。
ちゅ、ちゅ、と唇を吸いあってしばらくすると、修ちゃんの舌先があたしの歯にあたってくるのがわかった。
入るところを探しているんだ。
軽く顎を引いて狭間をつくると、修ちゃんの舌があたしの口の中に入ってくる。舌の表面を撫でていく、修ちゃんの舌は柔らかい感じがした。
しばらく表面を行き来していた舌は、やがて巻き付くように舌の裏へもぐりこんで絡みついてくる。
うわぁ、教えて貰ったとおりだ。ゆっくり絡みついたり、上顎や歯茎の裏のところを舐めたり………。ダメだ。鼻息が荒くなって恥ずかしい。
修ちゃんのキス、気持ち良すぎる。ぴりぴりと電気が流れるみたいだ。あたしも夢中で舌を追いかけてしまう。ちゅぷちゅぷと湿った水音だけが聞こえる。
やっと修ちゃんが唇を離してくれたとき、あたしはもうポーッとなってしまっていた。
ちょっとぼんやりしていたあたしの頭が、突然にカクンと前に泳ぐ。修ちゃんがあたしのパジャマの襟元を掴んで引っ張ったからだ。
ボタンを外そうとして、つい力が入ってしまったらしい。
「あ、ごめん……」
修ちゃんは申し訳なさそうな顔をしている。あたしは微かに首を左右に振って答えに代えた。
ボタンが一個、一個、修ちゃんの指で外されていく。縦に5個のボタンが外れると、肌の覗く一筋の道が出来た。
それから修ちゃんの手が襟元を掴んでそっと捲る。
あたしは目をつぶり、唇をぎゅっと噛んで、恥ずかしさを耐えた。感覚で胸がすこしづつ露になっていくのが判ってしまう。
修ちゃんは、前の合わせを大きく開くと、両肩から腕へをレールに、あたしのパジャマをが背中へと落としていった。二の腕だけ、パジャマの袖に包まれて、上半身はすっかり修ちゃんの目に……。
恥ずかしい。恥ずかしい。
殆ど膨らんでない、男のコみたいな胸を修ちゃんに見られている。血が繋がってるのに、なんでお姉ちゃんみたいにふっくら膨らまないんだろう?
中学を卒業した頃、いったんは諦めたけど、それすらも後悔したくなる。
「ご、ごめん……ね……」
つい、それが口をついて出た。
意を問うように、あたしを見上げる修ちゃん。
「胸……なくて……」
あたしは俯いて、消えそうな声で言った。お姉ちゃんの半分でいい。もっとおっぱいが膨らんでいたら──そうしたら、きっと修ちゃんもマンゾクしてくれたのに……
「そんなことないよ……すごく綺麗だ……」
修ちゃんは言って、あたしの左胸に唇を寄せ、そっとキスをしてきた。乳首を唇に含まれ、軽く吸われると、背中を電気みたいのが駆ける。
修ちゃんは机に向かっていた。机の上には、ノートと教科書、参考書が並んでいる。椅子を少しだけ回し、身体だけ捻って、こっちを見ている。
「……いい?」
「うん、いいよ……」
修ちゃんも判ってるのだろう。あたしの、小節にすらなってない問いにOKをだしてくれた。あたしは出来るだけ静かに、部屋の中に入る。
後ろ手にドアを閉め、そっと鍵をかけた。
「……勉強……どお?」
努めて平静なつもりでそう聞く。声が裏返ったりしたら、恥ずかしい。
「なんとか……果林ちゃんこそ、どうなの?」
「今日の分はおしまい。明後日からはバスケ部も休みだし……エンジンかけなくちゃ……」
言いながら、あたしは修ちゃんのベットに腰を下ろした。
「ふうん……」
そう言った修ちゃんは、しばらくシャーペンを走らせていた。
あたしも何も言わない。石油ファンヒーターだけが低く唸る、静かな部屋。
ややあって、修ちゃんがノートを閉じた。スタンドの灯りを落とし、椅子から立ち上がると、ゆっくりとあたしの隣りに座った。見上げると、優しい目であたしをみつめている。
とく、とく、とく
心臓がドキドキするのが自分でも判った。
修ちゃんを見て、微笑んだ。引きつってないといいけど……。
膝の上に置いた、あたしの手を包み込むように、修ちゃんの手が重なる。
「いい……の?」
そう聞かれた。あたしは、小さくだけどはっきりと頷いた。
「しゅ……修ちゃんの……ジャマじゃ……なければ……」
「ジャマなんて事、全然ないよ」
修ちゃんの声に、あたしはゆっくりと顔をあげた。
そこには、優しく見つめる修ちゃんの顔。
あたしはそっと目をつぶる。それが合図になる。
閉じていても、気配でわかる。ゆっくりと顔を寄せてきている。寸前でちょっと躊躇うように止まった。鼻の下にかかる、温かな吐息。
そっと、遠慮がちにあたしの唇に重なる、修ちゃんの唇。優しい性格そのまま、柔らかく重なって来るのがたまらない。
ちゅ、ちゅ、と唇を吸いあってしばらくすると、修ちゃんの舌先があたしの歯にあたってくるのがわかった。
入るところを探しているんだ。
軽く顎を引いて狭間をつくると、修ちゃんの舌があたしの口の中に入ってくる。舌の表面を撫でていく、修ちゃんの舌は柔らかい感じがした。
しばらく表面を行き来していた舌は、やがて巻き付くように舌の裏へもぐりこんで絡みついてくる。
うわぁ、教えて貰ったとおりだ。ゆっくり絡みついたり、上顎や歯茎の裏のところを舐めたり………。ダメだ。鼻息が荒くなって恥ずかしい。
修ちゃんのキス、気持ち良すぎる。ぴりぴりと電気が流れるみたいだ。あたしも夢中で舌を追いかけてしまう。ちゅぷちゅぷと湿った水音だけが聞こえる。
やっと修ちゃんが唇を離してくれたとき、あたしはもうポーッとなってしまっていた。
ちょっとぼんやりしていたあたしの頭が、突然にカクンと前に泳ぐ。修ちゃんがあたしのパジャマの襟元を掴んで引っ張ったからだ。
ボタンを外そうとして、つい力が入ってしまったらしい。
「あ、ごめん……」
修ちゃんは申し訳なさそうな顔をしている。あたしは微かに首を左右に振って答えに代えた。
ボタンが一個、一個、修ちゃんの指で外されていく。縦に5個のボタンが外れると、肌の覗く一筋の道が出来た。
それから修ちゃんの手が襟元を掴んでそっと捲る。
あたしは目をつぶり、唇をぎゅっと噛んで、恥ずかしさを耐えた。感覚で胸がすこしづつ露になっていくのが判ってしまう。
修ちゃんは、前の合わせを大きく開くと、両肩から腕へをレールに、あたしのパジャマをが背中へと落としていった。二の腕だけ、パジャマの袖に包まれて、上半身はすっかり修ちゃんの目に……。
恥ずかしい。恥ずかしい。
殆ど膨らんでない、男のコみたいな胸を修ちゃんに見られている。血が繋がってるのに、なんでお姉ちゃんみたいにふっくら膨らまないんだろう?
中学を卒業した頃、いったんは諦めたけど、それすらも後悔したくなる。
「ご、ごめん……ね……」
つい、それが口をついて出た。
意を問うように、あたしを見上げる修ちゃん。
「胸……なくて……」
あたしは俯いて、消えそうな声で言った。お姉ちゃんの半分でいい。もっとおっぱいが膨らんでいたら──そうしたら、きっと修ちゃんもマンゾクしてくれたのに……
「そんなことないよ……すごく綺麗だ……」
修ちゃんは言って、あたしの左胸に唇を寄せ、そっとキスをしてきた。乳首を唇に含まれ、軽く吸われると、背中を電気みたいのが駆ける。