今日はいちゃいちゃの日なの 10
実際には、なのはは座ったまま、薄く笑ってじっとフェイトを見つめているだけだった。ちらちらと振り返りながら、恥ずかしそうに調理をしている後ろ姿は眼福である。惜しむらくはメニューが比較的簡単だから、割と時間が短いことだろう。
現に、そうこうしているうちに茹で上がったようで、フェイトはパスタ鍋からパスタサーバでフライパンの方にパスタを移している。
フライパンでは缶から移したホワイトソースが温められているから、これと軽く絡めれば出来上がり。
「……できたよ」
盛り付けが終わった皿を2枚、左右の手に持ってフェイトが振り返る。左手の皿をなのはの前に置くと、自分も椅子を引いて座った。
現に、そうこうしているうちに茹で上がったようで、フェイトはパスタ鍋からパスタサーバでフライパンの方にパスタを移している。
フライパンでは缶から移したホワイトソースが温められているから、これと軽く絡めれば出来上がり。
「……できたよ」
盛り付けが終わった皿を2枚、左右の手に持ってフェイトが振り返る。左手の皿をなのはの前に置くと、自分も椅子を引いて座った。
「じゃ、いただきまぁす」
なのはが言って、早速フォークを手に取る。その笑顔をみると、フェイトはなんだか嬉しくなってしまう。6課に来る以前、キャロやエリオが小さかった頃、やっぱり食事の時に感じた嬉しさと似ていた。
「うん、美味しいよ。フェイトちゃん」
「わ……私は温めただけだよ……」
褒められて、フェイトは照れて頬を赤くした。実際、これで昼食を作ったとは言い難い内容だと自分でも思う。
「でも、フェイトちゃんの愛情がはいってるよ」
何とも陳腐な殺し文句。相手が他の人ならば、いくらフェイトでも顔を顰めたに違いないが、なのはであれば、頬を染めて俯くくらい効果があった。
取り留めの無い話をしながらの楽しい昼食。裸でのテーブルにも少し慣れたのか、フェイトも話に応じ、味を楽しむ余裕が生まれていた。
フェイトが午後はどうするのかを、さり気なく訊いて見たら、「ん~」と言ったきりでごまかされてしまった。やはり、のんびりと過ごすつもりのようだ。
激務続きではあったから、確かに一日、何もしないでゴロゴロしているという選択肢は、フェイトにはありがたい。なのはも新しい教導任務が終わったばかりだそうだし、たまにはこんな一日の過ごし方も良いだろう。
パスタだけなので、それぞれ1.5人前の皿を片付け、昼食タイムはお仕舞い。皿やフライパンを軽く片付ける。
それから、なのは、フェイトの順で手洗いを使う。次は映画のDVDらしいから、準備万端に、というわけだ。
違和感満載の手洗いから出たフェイトは、ふとその側にある洗濯機に目を留めた。
白いその筐体は、しーんと静まっており、動いている様子はない。フロントパネルも見てみたが、LEDひとつ点いてないから、停止しているのだろう。
ドラムの前のフタをあけ、中の洗濯物に軽く触ってみると、ほのかに温かい。
洗濯機の前で、暫く立ち止まっていたフェイトは、やがて意を決し、中から衣類を取り出しはじめる。
ディープパープルのはフェイトの下着。レモンイエローのはなのはの下着。それと、管理局の制服が2着。それを胸に抱えて、フェイトは部屋へと戻っていった。
「なのは、これ、終わってたよ」
言いながら、ローテーブルの上に洗濯物を置く。
それを見たなのはが、はっとした後、ちょっとだけ寂しそうな表情を浮かべたのを、フェイトは見逃さなかった。
「掛けておかないと、制服がシワになるからね」
至極当然の事を言いながら、ハンガーを二つ、持って来ると、制服とタイトスカートをそれに掛け、壁のフックに手際よく吊るす。だが、なのはは座ったまま動かない。
前に残ったブラとショーツを、まるで「マテ」と言われた仔犬のように見ている。
ちょっとからかってみたくなり、フェイトは自分のディープパープルのブラを拾い上げた。なのはがそれを目で追いかける。
わざとらしく胸の前で拡げたりして、ちらっとなのはの反応を見たが、あまり意地悪をしても可哀想なので、フェイトはそれを手早く畳んだ。
なのはが、「着けるんじゃないの?」という顔をする。そしてすぐにフェイトの意を察し、嬉しそうな顔になった。
「明日まで、ここでいいかな?」
なのはのレモンイエローのブラも畳むと、ベッドの枕元の棚に置く。恥ずかしくはあったが、それはこれからの時間も、ふたりで裸で過ごすという意思である。
なのはの傍らに腰を降ろし、甘える仔猫のようにスリスリと裸の身体を摺り寄せれば、なのはも負けじと身体を摺り寄せ、頬にキスしたりする。
なのはが言って、早速フォークを手に取る。その笑顔をみると、フェイトはなんだか嬉しくなってしまう。6課に来る以前、キャロやエリオが小さかった頃、やっぱり食事の時に感じた嬉しさと似ていた。
「うん、美味しいよ。フェイトちゃん」
「わ……私は温めただけだよ……」
褒められて、フェイトは照れて頬を赤くした。実際、これで昼食を作ったとは言い難い内容だと自分でも思う。
「でも、フェイトちゃんの愛情がはいってるよ」
何とも陳腐な殺し文句。相手が他の人ならば、いくらフェイトでも顔を顰めたに違いないが、なのはであれば、頬を染めて俯くくらい効果があった。
取り留めの無い話をしながらの楽しい昼食。裸でのテーブルにも少し慣れたのか、フェイトも話に応じ、味を楽しむ余裕が生まれていた。
フェイトが午後はどうするのかを、さり気なく訊いて見たら、「ん~」と言ったきりでごまかされてしまった。やはり、のんびりと過ごすつもりのようだ。
激務続きではあったから、確かに一日、何もしないでゴロゴロしているという選択肢は、フェイトにはありがたい。なのはも新しい教導任務が終わったばかりだそうだし、たまにはこんな一日の過ごし方も良いだろう。
パスタだけなので、それぞれ1.5人前の皿を片付け、昼食タイムはお仕舞い。皿やフライパンを軽く片付ける。
それから、なのは、フェイトの順で手洗いを使う。次は映画のDVDらしいから、準備万端に、というわけだ。
違和感満載の手洗いから出たフェイトは、ふとその側にある洗濯機に目を留めた。
白いその筐体は、しーんと静まっており、動いている様子はない。フロントパネルも見てみたが、LEDひとつ点いてないから、停止しているのだろう。
ドラムの前のフタをあけ、中の洗濯物に軽く触ってみると、ほのかに温かい。
洗濯機の前で、暫く立ち止まっていたフェイトは、やがて意を決し、中から衣類を取り出しはじめる。
ディープパープルのはフェイトの下着。レモンイエローのはなのはの下着。それと、管理局の制服が2着。それを胸に抱えて、フェイトは部屋へと戻っていった。
「なのは、これ、終わってたよ」
言いながら、ローテーブルの上に洗濯物を置く。
それを見たなのはが、はっとした後、ちょっとだけ寂しそうな表情を浮かべたのを、フェイトは見逃さなかった。
「掛けておかないと、制服がシワになるからね」
至極当然の事を言いながら、ハンガーを二つ、持って来ると、制服とタイトスカートをそれに掛け、壁のフックに手際よく吊るす。だが、なのはは座ったまま動かない。
前に残ったブラとショーツを、まるで「マテ」と言われた仔犬のように見ている。
ちょっとからかってみたくなり、フェイトは自分のディープパープルのブラを拾い上げた。なのはがそれを目で追いかける。
わざとらしく胸の前で拡げたりして、ちらっとなのはの反応を見たが、あまり意地悪をしても可哀想なので、フェイトはそれを手早く畳んだ。
なのはが、「着けるんじゃないの?」という顔をする。そしてすぐにフェイトの意を察し、嬉しそうな顔になった。
「明日まで、ここでいいかな?」
なのはのレモンイエローのブラも畳むと、ベッドの枕元の棚に置く。恥ずかしくはあったが、それはこれからの時間も、ふたりで裸で過ごすという意思である。
なのはの傍らに腰を降ろし、甘える仔猫のようにスリスリと裸の身体を摺り寄せれば、なのはも負けじと身体を摺り寄せ、頬にキスしたりする。