さくらのぶらじゃぁ初体験 46
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「あああ!!」
あがった声に、さくらの肩がビクッと跳ねた。
声のした方をあわてて振り返ると、タンクトップ姿の柳沢奈緒子がこちらを指差している。
「さくらちゃん、それ、ブラジャー!?」
興味津々の声で訊く奈緒子。「ブラジャー」という単語に更衣室中の女のコ達が一斉にさくらの方を振り返った。
「あ、知世ちゃんも!」
今度の声は、三原千春。
すでに着替え終わって体操着姿のコから、まだ途中のコまで、すべての目がさくらと知世い注がれ、そして、わらわらと二人の周りに集まってきた。
まさに、二日前、さくらと知世が恐れたとおりの状況である。取り囲まれ、衆人環視の下、初めてのブラジャーを見られる──実際にその現場に立ってみると、恥ずかしさは桁違い。ひとりでだったら、とても耐えられなかっただろう。
だが、ふたりで一緒に着けてきた事で、お互いを心の支えにできたさくらと知世は、ロッカーを背に、互いに少しづつ外側を向いて、周りの女のコにブラジャーを見せられるだけの余裕があった。
「あああ!!」
あがった声に、さくらの肩がビクッと跳ねた。
声のした方をあわてて振り返ると、タンクトップ姿の柳沢奈緒子がこちらを指差している。
「さくらちゃん、それ、ブラジャー!?」
興味津々の声で訊く奈緒子。「ブラジャー」という単語に更衣室中の女のコ達が一斉にさくらの方を振り返った。
「あ、知世ちゃんも!」
今度の声は、三原千春。
すでに着替え終わって体操着姿のコから、まだ途中のコまで、すべての目がさくらと知世い注がれ、そして、わらわらと二人の周りに集まってきた。
まさに、二日前、さくらと知世が恐れたとおりの状況である。取り囲まれ、衆人環視の下、初めてのブラジャーを見られる──実際にその現場に立ってみると、恥ずかしさは桁違い。ひとりでだったら、とても耐えられなかっただろう。
だが、ふたりで一緒に着けてきた事で、お互いを心の支えにできたさくらと知世は、ロッカーを背に、互いに少しづつ外側を向いて、周りの女のコにブラジャーを見せられるだけの余裕があった。
「すごーい。どうしたの? これ?」
「あ、これ、お揃いだ」
「うわぁ、かわいい~」
口々に言い合う女のコ達。おしあいへしあいしながら、さくらと知世の胸に視線を注ぐ。さくらと知世は、記者会見でもみくちゃにされるアイドルよろしく、なんとかクラスメイトの興味に答えようとした。
「お……おととい買ったの……知世ちゃんと一緒に……」
「何処で買ったの?」
「駅前のデパートですわ あそこの下着売り場で……」
「あ、知ってる! 買い物の時に見たことある!」
「でも勇気あるぅ~。エスカレーターから見たけど、ちょっと入れないよぉ」
「と、知世ちゃんのお母さんが、連れて行ってくれたんだよ……」
「いいなぁ……」
誰かの羨望の声に、皆がうっとりとさくらと知世の胸を見つめる。視線のくすぐったさに、さくらは頬を赤らめた。
「ねぇ、ねぇ、触ってみてもいい?」
右手の方からあがった声に、さくらは思わず反対側──知世の方に身体を寄せ、逃げるような挙措をみせる。もちろん、知世に助けてほしいという気持ちが起こしたものだった。
だが、
「いいですわよ」
にこやかな笑顔で答える知世に、さくらは思わずひっくり返った。
「知世ちゃん!!」
すぐに復活し、珍しく猛然とくってかかるさくらを、知世は少し小首を傾げて、
「はい?」
と、軽く受け流す。
優しい笑みを浮かべたその表情に、さくらは文句の続きを言う事ができない。いつもとまったく同じく、さくらはほぼ一瞬で丸め込まれてしまった。
これでもう、知世の思うがままである。
お許しを得て、早速、人垣から、右手が二本。さくらと知世に伸ばされた。
さくらには、もうそれに抗う術がない。
「そ、そっとだよ……?」
せめて、それだけの抵抗を試みるしかなかった。
さわさわさわ……。
ひとつの右手が知世を、もうひとつがさくらの胸を、ブラジャーの上からそっと撫でていく。やはり同年代の女のコ。さくらの言葉に従ったわけでもあるまいが、撫で方が優しい。
「ねぇ、代わってよぉ」
撫でているコに向けられる抗議の声。そして、撫でる手が代わっていく。いつの間にか、二人づつが左右の胸を撫でていた。
知世の方も同じで、目をつぶり、二本の手に自らの身を委ねている。さくらは下唇をかみ締めて、くすぐったさと、何ともいえない変な感覚に耐えた。
「でも……これ、テレビとかで時々出てくるブラジャーと少し違うね」
ほぼ一巡したころ、誰かから声があがった。
「これは『はじめて様』のブラジャーだそうですわ」
「そういうのがあるんだ?」
「でも、お揃いだと、なんだか恋人同士みたいな感じがわねぇ?」
冗談めかした声があがると、
「女のコ同士だよ? 木之本さんと大道寺さんなら、お揃いが似合ってるんじゃない?」
という声が出て、皆が頷いた。
「一緒に買いに行ったから、一緒のなの?」
「はじめて学校に着けていくのは、同じにしようって思って、買った中から、さくらちゃんとふたりで選んだんです」
「えー? じゃぁ、他にも持ってるの」
「ええ。母が何着か選んでくれまして……」
「見せて見せて!!」
「ほ、他のは、今日は持ってきてないよぉ……」
「じゃ、明日!」
「明日、体育無いんだけど……?」
「いいじゃない!? ね!?」
「ほえぇぇ……」
さくらは頬を引きつらせ、情けない声をあげた。どうやら、明日は別のブラジャーをつけてきて、皆にお披露目をしなくてはいけなくなってしまったらしい。
「あ、これ、お揃いだ」
「うわぁ、かわいい~」
口々に言い合う女のコ達。おしあいへしあいしながら、さくらと知世の胸に視線を注ぐ。さくらと知世は、記者会見でもみくちゃにされるアイドルよろしく、なんとかクラスメイトの興味に答えようとした。
「お……おととい買ったの……知世ちゃんと一緒に……」
「何処で買ったの?」
「駅前のデパートですわ あそこの下着売り場で……」
「あ、知ってる! 買い物の時に見たことある!」
「でも勇気あるぅ~。エスカレーターから見たけど、ちょっと入れないよぉ」
「と、知世ちゃんのお母さんが、連れて行ってくれたんだよ……」
「いいなぁ……」
誰かの羨望の声に、皆がうっとりとさくらと知世の胸を見つめる。視線のくすぐったさに、さくらは頬を赤らめた。
「ねぇ、ねぇ、触ってみてもいい?」
右手の方からあがった声に、さくらは思わず反対側──知世の方に身体を寄せ、逃げるような挙措をみせる。もちろん、知世に助けてほしいという気持ちが起こしたものだった。
だが、
「いいですわよ」
にこやかな笑顔で答える知世に、さくらは思わずひっくり返った。
「知世ちゃん!!」
すぐに復活し、珍しく猛然とくってかかるさくらを、知世は少し小首を傾げて、
「はい?」
と、軽く受け流す。
優しい笑みを浮かべたその表情に、さくらは文句の続きを言う事ができない。いつもとまったく同じく、さくらはほぼ一瞬で丸め込まれてしまった。
これでもう、知世の思うがままである。
お許しを得て、早速、人垣から、右手が二本。さくらと知世に伸ばされた。
さくらには、もうそれに抗う術がない。
「そ、そっとだよ……?」
せめて、それだけの抵抗を試みるしかなかった。
さわさわさわ……。
ひとつの右手が知世を、もうひとつがさくらの胸を、ブラジャーの上からそっと撫でていく。やはり同年代の女のコ。さくらの言葉に従ったわけでもあるまいが、撫で方が優しい。
「ねぇ、代わってよぉ」
撫でているコに向けられる抗議の声。そして、撫でる手が代わっていく。いつの間にか、二人づつが左右の胸を撫でていた。
知世の方も同じで、目をつぶり、二本の手に自らの身を委ねている。さくらは下唇をかみ締めて、くすぐったさと、何ともいえない変な感覚に耐えた。
「でも……これ、テレビとかで時々出てくるブラジャーと少し違うね」
ほぼ一巡したころ、誰かから声があがった。
「これは『はじめて様』のブラジャーだそうですわ」
「そういうのがあるんだ?」
「でも、お揃いだと、なんだか恋人同士みたいな感じがわねぇ?」
冗談めかした声があがると、
「女のコ同士だよ? 木之本さんと大道寺さんなら、お揃いが似合ってるんじゃない?」
という声が出て、皆が頷いた。
「一緒に買いに行ったから、一緒のなの?」
「はじめて学校に着けていくのは、同じにしようって思って、買った中から、さくらちゃんとふたりで選んだんです」
「えー? じゃぁ、他にも持ってるの」
「ええ。母が何着か選んでくれまして……」
「見せて見せて!!」
「ほ、他のは、今日は持ってきてないよぉ……」
「じゃ、明日!」
「明日、体育無いんだけど……?」
「いいじゃない!? ね!?」
「ほえぇぇ……」
さくらは頬を引きつらせ、情けない声をあげた。どうやら、明日は別のブラジャーをつけてきて、皆にお披露目をしなくてはいけなくなってしまったらしい。