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さくらの恋人候補生 5

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 にゅ……っるん……
「くっ………………」
 男のコの先端がヌルヌルの柔肉を押し割っていくその快感を、さくらは歯を食いしばり、知世の身体を力いっぱい抱きしめて耐える。
 やがて、下腹と下腹が密着し、根元まで挿入した男のコの先端が何かコリコリしたものを小突いた感覚に、さくらは詰めていた息を大きく吐いた。
「……………………はぁぁぁぁぁ…………」
 なんとか、あの白い液を漏らさずに済んだことに、安堵の表情が浮かぶ。
 知世の首筋に埋めていた顔を上げると、さくらはすぐ間近で喘ぐ表情を見下ろした。
 形のよい、細い眉をしかめ、目尻からは涙が滑り降りている。鼻の頭から頬は血の色が透け、開かれた唇からは忙しない呼吸が聞こえる。一見すると、苦しげなその表情は、けれど経験を重ねたさくらには、絶頂後のそれと見分けがついた。
 自分の舌で登りつめさせたという事実が、そして、今、ひとつになっているという事実が、さくらの心に大きな喜びとなって満ちていく。しばらくの間、登りつめた表情を見つめていたさくらは、ゆっくりと知世の唇に自らの唇を重ねた。
 白い歯を押し割って、奥まで舌を差し入れ、知世の舌を探り出し、絡みつき、ねぶり、口中を無遠慮にかき回す。
「ん……んふぅ……」
 息苦しくなったのか、知世がわずかに首を振る。だが、さくらは逃がさないとでも言いたげに、知世に合わせて首をめぐらし、口中を貪り続けた。
 どのくらい、それが続いただろう。やがて、投げ出されていた知世の腕がゆっくりと持ち上がり、さくらの背中をそっと抱いた。
「……ともよ…………ちゃん……」
 やっと唇を離したさくらが囁くように呼ぶ。
 うっすら開いた知世の瞳を見つめ、満足げな微笑みを浮かべた。再び首筋に顔を埋め、耳たぶに息を吹き込むようにして言う。
「えへ………もう、入っちゃった…………わか……る?……」
 さくらは、まるでそのことを教えようとでも言うように、完全に密着した下腹をくっくっと押し付ける。
「あ……」
 身体の一番奥を元気のいいこわばりに押され、知世の身体が僅かにひくついた。
 再び真正面から知世の顔を見下ろしたさくらは、
「………いい……よね?………だって……知世ちゃんが『あぁっ』て気持ちよくなったすぐ後って、中がにゅるにゅるで、きゅうぅってなって……すっごく気持ちいいんだもん……だから……いいよね?……」
 と、なにやら言い訳めいたことを言いながらほお擦り。それで何とか事後承諾を得たいらしい。
 知世にしてみれば、知らないうちに入られてしまったのには、なんとなく抵抗を感じるが、愛しいさくらに「気持ちいいから」と言われると、もう何も言う事はできなかった。
 自分を見下ろしているさくらのとろけた微笑に、嬉しそうな笑顔を返す知世。見つめあい、キスをし、また見つめあってトロトロの微笑みを浮かべあう。
「……ね……動いて………い?……」
 さくらの小さな問いかけに、知世は顔を真っ赤にしながら、それでも僅かに頷いてみせた。
 知世の首筋に顔を埋め、背中に差し入れた手でしっかりと抱きしめるさくら。そのさくらの背中を、知世の腕が抱きしめ、まるで、身体がひとつに溶け合ったかのよう。
 さくらは、ぷりんとしたお尻を持ち上げるようにして腰を引き、次いでそれをくっと繰り出した。
「……あぁ……」
 愛しい人の一部分が、身体の中を出入りする感覚に、知世が切ない喘ぎを漏らす。何度もされて、自然に覚えた身体の反応で、お尻に力が入り、膣をきゅぅっと締めてしまう。
 うに、うに、うに………
 しっかりと抱き合ってひとつになった身体のなかで、さくらのお尻だけがリズミカルに弾んだ。
「はぁ……はぁ……ん……とも……ともよ……ちゃん……はぁ……はぁ……はぁ……」
 鼻先を埋め込んだ首筋に囁くように、さくらが声を漏らす。ヌルヌルで、熱い、柔らかなお肉。お尻を突き出すたびに駆け上がる、押し割って入っていく快感は筆舌に尽くしがたい。お尻を引くときも、中で何かが絡み付いてくるようで、声を抑えることができなかった。
 知世から返るのは、切ない喘ぎ。固いものが中を掻き分け、最奥にぐりっとあたるたび、電気が身体を走るよう。
「あっ……あぁ……んッ……あっ……あっ……」
 さくらにしがみつく腕についつい力が入り、腰を突き出すようにしてしまうのが恥ずかしい。でも、それを自分の意思でとめることは不可能だった。
 やがて、顔をあげたさくらは、一度、濃厚な口付けで知世の口腔をかき回すと、ゆっくりと上体を起こして掌をつき、腕立て伏せの姿勢になった。
 細めた目で知世の顔を見下ろしながら、作った空間を最大に活かし、腰の動きをより速くしていく。
「んっ……んっ……あっ……んんッ……」
「あッ!……あッ!……ああッ!……んッ!……ああッ!……」
 僅かに軋むベッドの上で、ふたりの声がぴたりとそろった。
 間断のない出入りに背中を引きつらせ、イヤイヤをするようにもがく知世。眉根に切ない縦皺を刻み、シーツをきゅっと握りこんで、一生懸命にお尻を振りたてるさくら。ずっと、ずっと、この気持ちよさに浸っていられたら、どんなにいいだろう。
 だが、さくらの熱心なクンニリングスで登りつめた直後の知世には、この本格的な正常位の抽送は刺激が強すぎた。
「……あッ!……ヤッ!……イヤ……あぁ!……」
 さくらに必死に何かを訴えようと、すがるような目で見上げる知世。けれど、瞬時に知世の言いたいことを察知したさくらは、その願いとはまったく反対に、腰使いを更に激しくし、おまけにうねるようなローリングを加える。
「……あッ!……ダメ……あッ……あッ……ああッ!……」
 必死の抵抗も、まったく空しかった。元気いっぱいの男のコに、これ以上は無理というくらい激しく膣内を出入りされ、今日、3度目の絶頂が知世の身体を貫いた。

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