今日はいちゃいちゃの日なの 13
だが、次のチップは少し大きすぎた。なのはの唇にそれを挟むと、2/3くらいがはみ出す。
先ほどと同じようにチップを引き抜いたなのはだったが、今度のは呑み込もうとしない。そして、下からフェイトの事をじっと見上げている。
フェイトはなのはの意図を測りかね、少し戸惑った。
「んー」
口にチップを咥えているので、しゃべることのできないなのはが、何かを訴えかける。はみ出たチップの先端がヒクヒクと蠢いた。
それを見たフェイトは、ハッとした顔をする。以心伝心。なのはの意図が判った。
だが、そんな事をしていいのだろうか? と少し躊躇う気持ちも起こる。
先ほどと同じようにチップを引き抜いたなのはだったが、今度のは呑み込もうとしない。そして、下からフェイトの事をじっと見上げている。
フェイトはなのはの意図を測りかね、少し戸惑った。
「んー」
口にチップを咥えているので、しゃべることのできないなのはが、何かを訴えかける。はみ出たチップの先端がヒクヒクと蠢いた。
それを見たフェイトは、ハッとした顔をする。以心伝心。なのはの意図が判った。
だが、そんな事をしていいのだろうか? と少し躊躇う気持ちも起こる。
けれど、なのはもチップを呑み込まないし、このままというわけにもいいかないだろう。フェイトは意を決すると、ゆっくりと前に屈み、頭を落としていった。
なのはの咥えるチップの片方の端にゆっくりと唇をつけ、前歯でそれを噛む。ひとつのモノの両端を口につけている事に悦びを感じてしまう。
このままもう少し前に傾けば、唇が触れるが、それにはチップが大きすぎて不自然だし、いきなりするのも躊躇いを感じ、寸前でフェイトはチップを噛み割り、半分を口中に収めた。
満足そうに笑ったなのはは、残り半分をカリカリと噛んでいく。
フェイトもこれが気に入ったのか、ひとつ、またひとつとチップを噛ませ、半分を噛みとって食べた。もちろん、小さめを選んで、偶然を装って唇を触れさせたりするのがたまらなく嬉しい。だが、意図は見透かされているらしく、唇がつく寸前でなのはに食べられてしまって、呆然としたりもした。
そうして映画を一本見終わると、身を起こしたなのはが交代を言い出した。
今度はなのはがシート役。フェイトがそれにもたれかかる方。
なのはの脚の間に柔らかく挟まれ、ゆっくりと身体を預けると、後頭部にあたるお腹の柔らかさにちょっとドキドキしたりする。
もちろん、ちゃんと拘束付で、なのはに胸をしっかりと抱かれている。
先ほど同様、DVDの再生がはじまると、またお菓子に手が出た。今度のはチョコレートのプレッツェル。2種類のチョコをコートをコーティングした新製品だそうだ。
なのはは、箱から一本引き抜くと、それをそのままフェイトの口元にもっていき、唇の間にそっと挿しいれた。
咥えたフェイトが少しづつ前歯で噛みとって、ゆっくりと口の中に引き込んでいき、全長の3/2くらいの高さになると、なのはが頭を下げ、反対側を咥え、かじりはじめる。 両端からふたりに食べられて、だんだん短くなっていくプレッツェル。やがてふたりの唇が微かに触れると、そこでポッキリと折って分けた。
価格はチープだが、こうして食べると幸福感は桁違いである。
だが、こうなるとアリサとすずかが二種類をひと箱づつしか入れていないのは少なすぎると感じてしまう。きっと1ダースづつ入っていても、1日で消費してしまうに違いない。
案の定、フェイトにとってはあっという間の時間で、二箱のプレッツェルは空になってしまった。
残念だが、無いものは仕方が無いし、外に買いに行くわけにもいくまい。
プレッツェルが無くなって、手持ち無沙汰なのは、なのはも同じらしい。掌が、ゆっくりとフェイトの身体を撫でさすっていく。
最初は、美容液でもすり込むように、頬を両手で挟んでそっと。それから首筋。両肩へと進み、腕へと降り、お腹の上で左右が合わさって逆に上へ。鳩尾で再び左右に別れ、膨らみの外を包み込むようにして撫でる。
そして、頬まで戻って、再び同じ道を繰り返すのだ。
くすぐったく、上から身体を見下ろされている事もあって、最初は恥ずかしかったフェイトだが、なのはの手が繰り返し与えてくれる心地よさに、いつしか瞼が重くなり、やがて意識に黒い幕が降りて──。
「はッ!」
フェイトは、自分が眠っていた事に驚き、思わず眼を見開いた。
起こさないためだろうか。いつの間にかなのはは撫でるのをやめ、上からフェイトの顔を見下ろしている。
「私……寝てた?……」
スクリーンの端っこに表示されているディスクのカウンターによれば、およそ10分というところか。
「うん……涎たらして……」
なのはが笑って小さく呟く。真っ赤になったフェイトは慌てて、口元を横殴りに拳で拭う。
なのはの咥えるチップの片方の端にゆっくりと唇をつけ、前歯でそれを噛む。ひとつのモノの両端を口につけている事に悦びを感じてしまう。
このままもう少し前に傾けば、唇が触れるが、それにはチップが大きすぎて不自然だし、いきなりするのも躊躇いを感じ、寸前でフェイトはチップを噛み割り、半分を口中に収めた。
満足そうに笑ったなのはは、残り半分をカリカリと噛んでいく。
フェイトもこれが気に入ったのか、ひとつ、またひとつとチップを噛ませ、半分を噛みとって食べた。もちろん、小さめを選んで、偶然を装って唇を触れさせたりするのがたまらなく嬉しい。だが、意図は見透かされているらしく、唇がつく寸前でなのはに食べられてしまって、呆然としたりもした。
そうして映画を一本見終わると、身を起こしたなのはが交代を言い出した。
今度はなのはがシート役。フェイトがそれにもたれかかる方。
なのはの脚の間に柔らかく挟まれ、ゆっくりと身体を預けると、後頭部にあたるお腹の柔らかさにちょっとドキドキしたりする。
もちろん、ちゃんと拘束付で、なのはに胸をしっかりと抱かれている。
先ほど同様、DVDの再生がはじまると、またお菓子に手が出た。今度のはチョコレートのプレッツェル。2種類のチョコをコートをコーティングした新製品だそうだ。
なのはは、箱から一本引き抜くと、それをそのままフェイトの口元にもっていき、唇の間にそっと挿しいれた。
咥えたフェイトが少しづつ前歯で噛みとって、ゆっくりと口の中に引き込んでいき、全長の3/2くらいの高さになると、なのはが頭を下げ、反対側を咥え、かじりはじめる。 両端からふたりに食べられて、だんだん短くなっていくプレッツェル。やがてふたりの唇が微かに触れると、そこでポッキリと折って分けた。
価格はチープだが、こうして食べると幸福感は桁違いである。
だが、こうなるとアリサとすずかが二種類をひと箱づつしか入れていないのは少なすぎると感じてしまう。きっと1ダースづつ入っていても、1日で消費してしまうに違いない。
案の定、フェイトにとってはあっという間の時間で、二箱のプレッツェルは空になってしまった。
残念だが、無いものは仕方が無いし、外に買いに行くわけにもいくまい。
プレッツェルが無くなって、手持ち無沙汰なのは、なのはも同じらしい。掌が、ゆっくりとフェイトの身体を撫でさすっていく。
最初は、美容液でもすり込むように、頬を両手で挟んでそっと。それから首筋。両肩へと進み、腕へと降り、お腹の上で左右が合わさって逆に上へ。鳩尾で再び左右に別れ、膨らみの外を包み込むようにして撫でる。
そして、頬まで戻って、再び同じ道を繰り返すのだ。
くすぐったく、上から身体を見下ろされている事もあって、最初は恥ずかしかったフェイトだが、なのはの手が繰り返し与えてくれる心地よさに、いつしか瞼が重くなり、やがて意識に黒い幕が降りて──。
「はッ!」
フェイトは、自分が眠っていた事に驚き、思わず眼を見開いた。
起こさないためだろうか。いつの間にかなのはは撫でるのをやめ、上からフェイトの顔を見下ろしている。
「私……寝てた?……」
スクリーンの端っこに表示されているディスクのカウンターによれば、およそ10分というところか。
「うん……涎たらして……」
なのはが笑って小さく呟く。真っ赤になったフェイトは慌てて、口元を横殴りに拳で拭う。